雪代鞠絵&佐々成美(心交社ショコラノベルス)
軽くシンデレラストーリーです。いつも思いますが、佐々成美さんはかわいいキャラを描かせたら本当にいいですよね・・・まさに「美」少年です。ですから、今回のようなキャラ(後述参照)もピッタリです。実は書店で購入した時もむしろカバーイラストで買ったと言っても過言ではありません。表紙買いしたクセに内容も私の好みにはツボでったので二重にラッキーでございました。帯のコピーだけが読後の印象と反対なんですが、かと言って間違った内容ではないのでそれだけが複雑だったかなぁ。
主人公の菜央(受)は山間の村で純粋に育った人間なのですが、その自分が住む村がとあるホテルグループに潰されようとするのを取り止めて貰うように直訴するため、単身東京に出ます。しかし、今まで都会というものに全く触れずに生きてきたので、到着早々スリにやられたり道に迷ったりした挙句とうとう行き倒れになってしまいます。そこを偶然通った藤堂幸人(攻)とその従兄弟に助けられるのですが、なんとこの藤堂が実は菜央が目指していたホテルグループ「グレイスフォード」の社長の知人だった事から事態は急展開します。田舎者丸出しの菜央に持ちかけた藤堂の話は「一週間で愛人となれるようにレッスンをする」というもので、そうして極上の愛人となれたならグレイスフォードの社長に取り入りホテル建設を止めて貰えるかもしれないという事です。しかし、本来ならばこんな事が上手くいくはずもないのは簡単に想像がつくと思うのですが、純粋培養の菜央はそれでもその話に乗ります。単に世間知らずという事もあったのでしょうが、それ以上に菜央は真っ直ぐな性格をしていた、だからこそ例えそれが想像も付かない内容だったとしても村のために話しにのったのでしょうね。
何も知らないという事は怖いです・・・いろんな意味で。その姿を愚かだと笑うか美しいと感じるかは人によって違うと思いますけど、少なくとも私にとってこの菜央の心も選択も、全てが美しく見えました。だって自分にはマネ出来ないからなぁ・・・いくら大切なもののためと言っても、恐怖心の方が先に立ってしまうと思うから。
だけど、やっぱり純粋な人はそれだけ傷つきやすい心も持っているものです。自分のこと以上に、他人の心を己のものとして反映してしまったり、その痛みを受けてしまったりする。だからこそ優しい人間でいられるのでしょうけど・・・なんとも皮肉なものですが。展開的に王道パターンを踏んでいるのでオチなどは想像がつくと思いますが、わかっていてもやっぱりラスト周辺は多少切ないです。藤堂の気持ち、何より菜央の気持ちがわかるだけに締め付けられるような思いをする部分があります。そんな感覚を実際に体験できる小説を私は好みますし、何よりも読後に「よかったなぁ」と思うことが出来る。例えどんなに珍しい設定や展開、上手な展開だったとしても、私にとってこういう感情を味わえなければ印象に残らない小説だという事です。おかげで好きなジャンルというものが数多すぎて一定しないのが辛いところではありますけどね(笑)

![]() | 花はキスで咲き誇る 雪代 鞠絵 佐々 成美 心交社 2004-09-10 売り上げランキング : 133,238 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools 他店情報 [bk1 | 楽天ブックス] |



kotonone::詞の音(05/08/20)
>>Jさん
こんばんは〜**
菜央は本当にかわいかったですよね。
あまりの純真さに思わず自分の人生を振り返ったりも(そして軽くヘコんでみたり)。
それにしてもJuraさんのお子さんの呼び名が偶然絡んでくるなんて、ビックリです。ああでも、菜央のように綺麗な心の持ち主になれそうな偶然なので幸運がやってくる前兆かも!
なんだか羨ましいです(笑)
こんばんは、菜央くんかわいかったです。
途中まで幸人がすごく嫌な人にしか思えなくて困りました(笑
うちの相方ちびのことをしょっちゅう「小猿」って呼ぶんです
幸人が菜央のことを「小猿」呼ばわりするたび笑えて仕方なかった〜